令和5年11月8日
学校法人横浜二ツ橋愛隣学園 理事長 梅澤忠実
当園が横浜市から受けた改善勧告の状況について、皆様へのご報告及び謝罪をさせていただきます。
1 令和5年5月16日付改善勧告について(不適切保育について)
⑴ 当園は、これまで、横浜市からの改善指導を受けて、保育の内容に関する改善の取組を行って参りましたが、横浜市による特別指導監査の結果、不適切保育に関する取組を筆頭に、当園の改善の取組が不十分であると判断されました。そのため、当園は、令和5年5月16日付で、下記の勧告事項を内容とする改善勧告を受けるに至りました。
また、当園の運営についても、下記のとおり、新たに改善を要する事項(指摘事項)があると判断され、改善を図るように横浜市から指示を受けました。
【勧告事項】
① 不適切保育の再発防止の徹底と保育の質的向上
② 園全体の運営を円滑に行うための組織体制の構築
③ 保護者の信頼回復
【指摘事項】
① 業務管理体制の整備
② 職員関係帳簿の整備及び勤務実態の適正な管理
③ 時間外労働の適正な管理
④ 勤務実態及び運営実態に即した届出書類の作成、並びに過払い分の返還
⑵ 改善勧告を受けて、当園では、改善すべき点の抜本的な洗い出しと、是正改善に向けての取り組みに乗り出しております。
令和5年6月15日には、勧告事項及び指摘事項について、横浜市に対して改善状況及び改善計画の報告を行い、これに対する横浜市のレビューを受けながら、当園では、現在も、横浜市の指導のもとで、上記改善事項及び指摘事項の改善のための各種取組を推し進めている最中です。
また、これまで、当園では、保護者の皆様を対象に、本件に関するご説明及び謝罪を内容とする説明会を複数回実施させていただいた他、不適切保育の被害に遭われた児童のご家庭には、ご家庭に訪問をして個別の謝罪を行う機会をいただき、謝罪を進めさせていただいております。
⑶ 不適切保育の発生については、私も含め当園としては、上記勧告事項と関連して、当園の管理体制の不備、乳児保育に対する十分な現場教育の不足、(不適切保育を行った)保育士への指導の不十分さ、運営上のマニュアル等の不十分さ、スタッフ間のコミュニケーションの不和等の様々な要因によるものと認識しており、当園では、横浜市の指導のもとで、これらの改善に努めております。
何よりも現場責任者である私の不適切保育に関しての認識の甘さが原因となって、横浜市からの改善指導を受けた後でも適切な対応を速やかに取ることができず、その結果、より多くの方々へご迷惑、ご心配をかける状況を作ってしまったと考えております。謹んでお詫び申し上げます。
2 給付費の過大受給について
⑴ 改善勧告に先立つ横浜市の特別指導監査により、当法人が、令和2年7月から令和5年3月までの間、運営費や人件費の請求に係る届出書類を実態と異なった内容で申請し、給付費を過大に受給していたことが判明いたしました。
横浜市からの指摘(前記指摘事項④)を受け、当法人は、勤務実態及び運営実態に即した正しい内容での書類を再提出し、これに基づいて、横浜市から、これまで過大に受給していた給付費(54,166,450円)の返還を求められておりますが、この全額について、当法人は、返還同意書を提出して返還に応じる意向を示しております。
また、今後請求を受ける予定の加算金・利息についても、当法人は、全額の支払いに応じる意向です。
⑵ 給付費を過大に受給するという事態が生じた原因は、これまで、給付費に関する届出等の請求事務を全て園長兼法人理事長である私が一人で行っており、施設(法人)内のチェックを実施していなかったことにあります。
適切な管理運営体制が整備されていなかったこと、また、そのことに対する私の認識の甘さが、給付費を過大に受給するという事態を招いたものと認識しております。誠に申し訳ございません。
現在当法人は、横浜市の指導を受けながら、請求事務も含め、適切な園運営を実現するための体制を整えております。
3 私含め当園といたしましては、上記のような問題を招いた事実を真摯に受け止め、健全で質の高い保育教育を行うための道のりを模索しなければならないと強く考えております。当園に通う子どもたちや保護者の皆様はもちろんのこと、当園で働く方たちにとっても本当に望ましい園運営を目指し、どのような取組を通してどんな園づくりを目指していくのかという今後の課題と向き合い、目の前の一つ一つの課題に向けての取組を積み重ね、本当に望ましい園づくりに向かって進んでいきたいと考えておりますので、当園の今後の取組を見守っていただければ幸いです。